iPhoneの買い替え時期(買い替え周期)とキャリアについて考える
2020年にiPhone12を購入しました。
これまで2年おきに機種変更をしていて、1つ前に使っていたiPhoneXSを購入する際には、auのアップグレードプログラム (2年後に機種を下取りに出して機種変更をすれば、購入代金の半額分の支払いが免除されるプログラム) を利用して機種を購入していました。
ところが、iPhone12を購入する際に真面目にプランの料金やら機種代やらを見ているとやはりauで使い続けるかどうかはちゃんと考えたほうが良いと思い始め、結果的に現状はauからpovoに移行しました。
ちゃんと考える前は、「他のキャリアに移ったほうが良いとは聞くし、なんとなく判るけど、調べるのが面倒だし2年おきに買い替えるから今のままでいいや」という考え方でした。
スマホ関連はただのシロートなので考えが甘い部分や簡単なミスなどもあるかもしれませんが、せっかく考えを整理したので備忘録的にブログに残しておこうと思います。
機種代とプランの料金は分けて考えることにする
料金の支払いは機種代とプランの合計で支払うので一緒に考えようとしてしまうのですが、私は一気に考えるとよくわからなくなってしまうので分けて考えることにします。
iPhone12が発売された当時はpovoのプランが無かったのでUQモバイルやら楽天モバイルを比較対象に考えていましたが、地元の電波状況(地域だけでなく、実家の部屋での受信状況)を考えるのが難しいなと思っていました。
ただ、今はpovoがあるので基本的に"au" vs "povo"の構図で比較することにします。
その他、3大キャリアごとにちょっとずつ違うと思うのですが、他のキャリアまで計算する気にはなれないのでauとpovoだけについて考えます笑
機種代とプランは分けて考えるのですが、その前にauとpovoのそれぞれにおける自分にとってのメリット・デメリットを確認しておこうと思います。
auのメリット・デメリットについて
auのメリット・デメリットについて、箇条書きで書き下すと以下の通りになります。
auのメリット
- (2年毎に買い替え前提で) かえトクプログラムを使って端末代金を半額にできる
- 田舎に帰っても電波的に安心
- 電気やらネットやらで若干割り引かれる
- 手続きについて悩む必要がない
- 端末代金がプランの料金と一緒に割賦で引かれるので、固定費として認識しやすい
auのデメリット
- プランの料金が高い
- Apple storeで購入するより機種代金が高い (数千 ~ 数万円上乗せされる)
- 購入した状態ではSIMロックが掛かっている
povoのメリット・デメリットについて
povoのメリット
- プランの料金が安い
- 田舎に帰っても電波的に安心 (多分)
- 端末を別で買うので、Apple storeで買える (=SIMフリー & auより安価)
povoのデメリット
- 端末を自分で買うので、割賦を使う際にAppleが設ける制約を受ける (or 一括で支払う)
- 諸々の手続きで不明点が生じた際に、店頭で聞けない
- 機種変更時など、後々発生する手続きについて詳細が不明
プランの料金について
以前は最初の数ヶ月は支払いが安くて、その後上がって2年目以降から更に値上がりして云々…、というような複雑な料金体系だっと思うのですが、今見ていると通年で定額の割とシンプルな料金体系になっているようでした。
以下の前提で考えます。
- パケットはauでは使い放題、povoでは20GBとする
- 通話は話し放題とする
この前提だと、ざっくり下の金額になるようです。
- au: 使い放題MAX + 通話定額2
- povo: 基本料金(20GB) + 通話かけ放題
au | povo | |
基本料金 | 6,580円 | 2,480円 |
通話定額 | 1,800円 | 1,500円 |
税 | 838円 | 398円 |
月額 | 9,218円 | 4,378円 |
年額 | 110,616円 | 52,536円 |
ピタットプランを使って7GB以下に押さえればauの基本料金は5,980円 (-600円) になるようなのですが、自分の場合はもう少し使うと思うのでここでは使い放題を前提としました。
auで気になる料金面のデメリットは、年間6万円分
先に整理したメリット・デメリットのうち、auのデメリットとしては基本料金の高さが挙がっていました。
両者を比較すると、110,616 - 52,536 = 58,080円/年の差額となります。
プランの料金としては、auはpovoに対して1年あたり約6万円多めに支払うと考えられます。
機種に支払う料金について
端末の販売価格とかえトクプログラム
機種の料金については発売される都度異なるほか、Appleで買うかキャリアで買うかによっても購入の条件が変わったりするため、とりあえずここでは調べられた条件を列挙してみました。
私が大きいサイズの端末に興味がないため、ここでは通常サイズの端末を列挙します。
機種 | 発売日 | 発売時価格 | |||||
Apple | au | キャリア 上乗額 |
キャリア 上乗率 |
かえトク 価格 |
かえトク 年単価 |
||
iPhone7 128GB | 2016/9/16 | ¥83,800 | ¥90,720 | ¥6,920 | 8.3% | ー | ー |
iPhone7 256GB | 2016/9/16 | ¥94,800 | ¥102,600 | ¥7,800 | 8.2% | ー | ー |
iPhoneX 64GB | 2017/11/3 | ¥112,800 | ¥128,160 | ¥15,360 | 13.6% | ¥64,080 | ¥32,040 |
iPhoneX 256GB | 2017/11/3 | ¥129,800 | ¥146,400 | ¥16,600 | 12.8% | ¥82,320 | ¥41,160 |
iPhoneXS 256GB | 2018/9/21 | ¥129,800 | ¥146,880 | ¥17,080 | 13.2% | ¥73,440 | ¥36,720 |
iPhoneXS 512GB | 2018/9/21 | ¥152,800 | ¥171,840 | ¥19,040 | 12.5% | ¥85,920 | ¥42,960 |
iPhone11 128GB | 2019/9/20 | ¥79,800 | ¥94,608 | ¥14,808 | 18.6% | ¥47,304 | ¥23,652 |
iPhone11 256GB | 2019/9/20 | ¥90,800 | ¥107,424 | ¥16,624 | 18.3% | ¥53,712 | ¥26,856 |
iPhoneSE(2nd) 128GB | 2020/5/11 | ¥54,780 | ¥61,250 | ¥6,470 | 11.8% | ¥31,970 | ¥15,985 |
iPhoneSE(2nd) 256GB | 2020/5/11 | ¥66,880 | ¥75,215 | ¥8,335 | 12.5% | ¥36,000 | ¥18,000 |
iPhone12 128GB | 2020/10/23 | ¥90,800 | ¥108,260 | ¥17,460 | 19.2% | ¥50,600 | ¥25,300 |
iPhone12 256GB | 2020/10/23 | ¥101,800 | ¥122,435 | ¥20,635 | 20.3% | ¥58,305 | ¥29,153 |
iPhone12pro 256GB | 2020/10/23 | ¥117,800 | ¥140,750 | ¥22,950 | 19.5% | ¥74,750 | ¥37,375 |
iPhone12pro 512GB | 2020/10/23 | ¥139,800 | ¥168,170 | ¥28,370 | 20.3% | ¥89,930 | ¥44,965 |
iPhone7以降ではあるのですが、ネットで情報を調べるとこんなところでした。(機種変更と乗り換えの条件の違いなど、トレースが不完全なところはあるかもしれません…)
分かれ目はかえトクプログラム適用後の価格をどう捉えるか
数字が多くて煩雑ですが、私として先の表で気にする事項は以下のとおりです。
- Appleの端末価格は少しずつ上昇している。
- かえトクプログラム(当時はアップグレードプログラム)がiPhoneに対して開始したのは2017年。
- Appleの販売価格に対してキャリアが上乗せする金額の率も上がっている。
- 2019年発売のiPhone11での上昇幅が大きい。
- かえトクプログラムを使った場合に所要する年あたりの費用はこの表だけで定まる。
2017年にアップグレードプログラムが適用され、その交換時期にあたる2年後の2019年から端末に上乗せする率が一気に上がっているのは、「そりゃそうだな」と感じる一方で、「やっちゃうのか」というがっかりした感じもありました。
通話品質はサービスに関するメリットがある3大キャリアですが、価格に重きをおくとなると、プランと端末代金の双方で高額になっている分、普通にAppleで購入するのに比べてかえトクプログラムを使用することがどの程度メリットになるのかが気になるところです。
下取り+通常購入を考える
下取り価格の予想
ここでは買い替え周期を考えるのである程度一般化して考えたいところではあるんですが、下取り価格は経過年数に応じて金額が変わっちゃうのでどう扱うべきかが悩みどころです。
そこで、ここでもやはり手に入るデータを列挙してみました笑
経過年数 | iPhone7 | iPhoneX | iPhoneXS | iPhone11 | ||||
ストレージ | 128 | 256 | 64 | 256 | 256 | 512 | 128 | 256 |
au | ¥90,720 | ¥102,600 | ¥128,160 | ¥146,400 | ¥146,880 | ¥171,840 | ¥94,608 | ¥107,424 |
1 | ¥63,720 | ¥63,720 | ¥36,850 | ¥36,850 | ||||
2 | ¥23,760 | ¥23,760 | ¥39,050 | ¥39,050 | ||||
3 | ¥30,800 | ¥30,800 | ||||||
4 | ¥13,750 | ¥13,750 | ||||||
5 | ||||||||
apple | ¥83,800 | ¥94,800 | ¥112,800 | ¥129,800 | ¥129,800 | ¥152,800 | ¥79,800 | ¥90,800 |
1 | ¥51,480 | ¥51,480 | ¥41,000 | ¥41,000 | ||||
2 | ¥41,440 | ¥41,440 | ¥37,000 | ¥37,000 | ||||
3 | ¥13,350 | ¥13,350 | ¥30,000 | ¥30,000 | ||||
4 | ¥10,000 | ¥10,000 | ||||||
5 |
調べてみると、購入金額はストレージによって違うけど下取り価格は同じなのが意外でした…。
機種ごとに一貫した経過年数と下取り額のデータが集まればよかったのですが、集めきれなかったので穴だらけになってます。
これだけだとよくわからないので、下取り金額が購入金額に対して何%になっているかという形に直しました。そのうえで、乱暴ですが手元にあるデータをすべて使って経過年数ごとの平均値をとってみました。
経過年数 | iPhone7 | iPhoneX | iPhoneXS | iPhone11 | Average | ||||
ストレージ | 128 | 256 | 64 | 256 | 256 | 512 | 128 | 256 | |
au | ¥90,720 | ¥102,600 | ¥128,160 | ¥146,400 | ¥146,880 | ¥171,840 | ¥94,608 | ¥107,424 | |
1 | 49.7% | 43.5% | 39.0% | 34.3% | 41.6% | ||||
2 | 26.2% | 23.2% | 26.6% | 22.7% | 24.7% | ||||
3 | 24.0% | 21.0% | 22.5% | ||||||
4 | 15.2% | 13.4% | 14.3% | ||||||
5 | |||||||||
apple | ¥83,800 | ¥94,800 | ¥112,800 | ¥129,800 | ¥129,800 | ¥152,800 | ¥79,800 | ¥90,800 | |
1 | 39.7% | 33.7% | 51.4% | 45.2% | 42.5% | ||||
2 | 36.7% | 31.9% | 28.5% | 24.2% | 30.3% | ||||
3 | 15.9% | 14.1% | 26.6% | 23.1% | 19.9% | ||||
4 | 11.9% | 10.5% | 11.2% | ||||||
5 |
表だとイメージしにくいので、平均の値をグラフにするとこうなります。
auの方はデータがまばらな影響でちょっと歪んでますが、Appleの方は判りやすい気がします。
このグラフをもとに、購入金額に対して"買い替え時の経過年数における下取り率"を掛けて下取り価格にすることとします。
- 下取り価格 = 端末の購入金額 × 買い替え時の経過年数における下取り率
- 下取り率 = (下取り価格 ÷ 購入価格)の平均値
下取り価格の予想を踏まえてiPhone12 (256GB) の場合で1年あたりの費用を考えてみる
ここで、手持ちの機種を下取りに出して同等の機種を買い替える際のコストについて考えます。
ここでは、「交換周期●年で機種を買い替える場合、1年あたりのコストは●円になる」という形で考えます。
下取り価格は先に出した下取り率を使い、機種は最近購入したiPhone12を例にして考えます。
- 同等のものを買い替えるサイクルを考えるので、購入機種の代金はiPhone12の価格をそのまま採用する。
- 下取り価格は、"買い替え時の経過年における下取り率"をiPhone12の購入金額に掛けて算出する。
- 1年あたりのコスト = (購入価格 - 下取り価格) ÷ 交換周期 とする。
パターンとしては以下の3パターンを考えます。
購入価格と、1年あたりのコストをまとめた表が下のとおりになります。
au (かえトク) | au (通常購入) | Apple (通常購入) | |
購入価格 | ¥58,305 | ¥122,435 | ¥101,800 |
コスト(円/年) | |||
1 | (¥29,153) | ¥71,472 | ¥58,564 |
2 | ¥29,153 | ¥46,118 | ¥35,454 |
3 | (¥29,153) | ¥31,615 | ¥27,170 |
4 | ¥29,153 | ¥26,238 | ¥22,589 |
かえトクプログラムは2年で更新なので交換のタイミングは偶数年になるのですが、形式的に奇数年にも数字を入れておきました。
例によってイメージしやすいようグラフにすると、以下の形になりました。
機種代金だけを考えると、auのかえトクプログラムを使うほうがメリットは得られるようです。
3年以上使用する場合でようやく、Appleで購入したほうが若干のメリットが得られます。
ただし、これは機種代金だけを想定した場合です。
プランの代金+機種代金で考える
金額をまとめる
ここで、プランの料金を振り返ります。ここではauとpovoの比較を行い、それぞれ年間で支払う金額は以下の通りでした。
au | povo | |
基本料金 | 6,580円 | 2,480円 |
通話定額 | 1,800円 | 1,500円 |
税 | 838円 | 398円 |
月額 | 9,218円 | 4,378円 |
年額 | 110,616円 | 52,536円 |
次に、機種を更新するコストを振り返ります。auのかえトクを利用する場合と利用しない場合、それに加えてpovoを想定して端末をAppleで購入する場合を考え、いくつかの仮定を踏まえてそれぞれの年間のコストを想定すると、以下の通りでした。
au (かえトク) | au (通常購入) | Apple (通常購入) | |
購入価格 | ¥58,305 | ¥122,435 | ¥101,800 |
コスト(円/年) | |||
1 | (¥29,153) | ¥71,472 | ¥58,564 |
2 | ¥29,153 | ¥46,118 | ¥35,454 |
3 | (¥29,153) | ¥31,615 | ¥27,170 |
4 | ¥29,153 | ¥26,238 | ¥22,589 |
これらを足すと、以下の通りになります。
交換周期 | au (かえトク) | au (通常購入) | Apple (通常購入) |
1 | (¥139,769) | ¥182,088 | ¥111,100 |
2 | ¥139,769 | ¥156,734 | ¥87,990 |
3 | (¥139,769) | ¥142,231 | ¥79,706 |
4 | ¥139,769 | ¥136,854 | ¥75,125 |
プランの差額が効いて様相が変わった気がします。グラフ化すると以下の通りでした。
プランの金額を足し合わせると、どのタイミングで交換をしても金額面ではpovo + Appleで考えたほうが安価になる結果となりました。
2年で交換してもかえトクのほうが割高になるとはプランの金額の違いが結構大きいんだな、と計算して自分でもびっくりしました。
金額以外にメリットを感じられるかどうか
とはいえ、最初にまとめたとおり金額以外の部分で手厚いのがauなので、auで得られるメリットに対してこの差額を支払おうと思えるかどうかが選択の分かれ目になると思います。
差として思いつくのは、
- データ通信を20GB以下で満足できるか
- 端末の機種変更や、現状話題に挙がっていない手続き上の煩雑さを許容できるか
- 店舗のないサービスに満足できるか
などでしょうか。
今後発生する手続き面でどれだけ差が出てくることになるのかはまだ判りません(量販店の店員さんに聞いても情報がないと言われました笑)が、現状の私の基準ではデータ量は20GBで満足できることとコストを抑える優先度が高いことから、povoを選ぶのが妥当かな、という結論です。
まとめ
iPhoneの更新周期について、私が迷ったauとpovoについてを抽出して比較を行いました。
- コスト面を重視するならどのパターンにおいてもpovoが良い
- データ量や店舗でのサービスが欲しい場合は、かえトクプログラムを使って契約するのが良い
私はコスト面を重視してpovoを選びましたが、グラフなどがなにかの参考になれば幸いです。
…ただ、あっちこっちからデータを引っ張ったので間違いなどがあればこっそり教えていただけると幸いです笑
最後までお読みいただき、ありがとうございました。