The Nib Shaperさんに万年筆のニブを調整してもらった
こんにちは、ザビリオです。
以前、「Pelikan スーベレーンM400を購入しました」で万年筆を購入したという記事を更新しました。
記事で書いたとおり、いざ自分が使おうとしているPLOTTERのA5リフィルに字を書こうとすると、最も細いEFでもやや線が太く感じてしまい、使用感としては満足できないものでした。
そこで、Twitterなどを見ていると「ペンクリニック」なるイベントでニブを調整して貰えると言うことがわかりました。
ちょうど12月のはじめに梅田のNAGASAWA文具センターでペンクリニックが開催されるということもあり、抽選に応募し、参加してみました。
ペンクリニックについて
私自身あまり詳しくはないのですが、ペンクリニックはメーカーさんがサービス (無料) で行うものと、専門の方が有力で行うものがあるようです。
たとえば、わたしが行ったイベントではPILOTさんもペンクリニックを開いていて、そちらは無料でした。
私の場合、
- ペリカンの万年筆を持ち込んで良いかどうかわからない (実際には問題無さそう)
- どうせ4万円の万年筆を削ってもらうのなら、お金を取って自信を持って削ってくれる人に頼みたい
- Twitterで調整前後の写真がついた喜びの声を見た
という3点の理由で、有料で調整をしてくれるThe Nib Shaperさんに依頼することにしました。
今回の内容は7,000円+税
今回のわたしの依頼内容は、「字幅をPILOTのEF相当まで細くして欲しい」というものです。
The Nib Shaperさんのサイトはこちらなのですが、サービス内容より「基本調整」+「カスタムA (字幅の1サイズダウン)」で、3,000 + 4,000 = 7,000円の内容でした。
時間は20分程度で、その場で完成
NAGASAWA文具センターから当選の連絡を受けた際、私の順番は10:40~11:00の回で、スムーズに進むよう5分前を目処に来て欲しい、という内容でした。
最初は時間的に要望を伝えて万年筆を預け、後日郵送等で受取という流れかなと思っていました。
いざ店舗に行き、こちらの要望を伝えると即座に削り始めてくれて、試し書きを挟みながら調整をしてくれました。
実際にはほぼ一回で「PILOTのEFより少し太い字幅」まで削ってくれて、その太さが自分の用途に合致してあとはちょっと調整を入れてくれたくらいで済みました。
こちらを退屈させないよう、万年筆の豆知識なんかを話してくれながら正確に素早くペンを削る、職人の技を目の前で見れました。
写真は調整後のペン先です。ペン先だけでは分かりにくいですが、線はしっかり細くなりました。
こちらの写真は調整後の字幅を調整前と比較できる写真です。下2つが調整前後の字になるのですが、やや細くなっているのが分かります。
結果だけ見ると少しの違いに見えるのですが、いざ文字を書き始めるとインクが溢れて文字が潰れてしまい、書ける文字の大きさにそれなりの違いが出てしまいます。
寿命が優先なら削らない方が良い
削りながら色々な話を聞かせてもらったのですが、印象に残ったのは「寿命を優先するなら削らない方が長持ちする」という話しです。
万年筆はペン先が摩耗して変化していくという話を聞いたことがあるので、その摩耗が行き過ぎると寿命と考えると、削る行為は寿命を削る行為なんだと思います。
ただ、それでも削る理由は「書き味が合致しなくて使用頻度が減るくらいなら、少し削ってでも使える状態にした方が良い」という事のようです。
実際、私の場合は削ったおかげで使用頻度がかなり上がりました。
その上で、「いかに少ない削りで持ち主にとって最適な状態まで仕上げるか」が職人の技の見せ所になるらしく、最初にPILOTのEFより少し太い所まで落として、その後調整に入ったのは削り量を減らすための工夫のようです。
好きな軸と好きなペン先が実現
私はこのペンクリニックに無知の状態で訪問しましたが、結果的に必要な情報を教えてもらいながら満足できる書き味まで持ってきてもらえました。
無料のペンクリニックには行ったことが無いので比較はできませんが、1本しか持っていない金ニブの万年筆を削る上ではやはり有料でも自信を持って削ってくれる人にお任せして良かったと思っています。
前の記事で書いた書き味の不満は解消し、欲しかった万年筆で好みの書き味を実現することができました。
万年筆の数を増やすつもりはないので、暫くはこの万年筆を愛用しますが、不具合が出たときや新しいものが増えた際にはまたお世話になりたいところです。
万年筆の書き味に満足がいってない方のご参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました(^^)